日本炎症性腸疾患学会

理事長挨拶





特定非営利活動法人 日本炎症性腸疾患学会
理事長 渡辺 守
東京医科歯科大学 消化器内科

 

 


炎症性腸疾患(IBD)は現在でも増加の一途を辿っているのが現状ですが、もはや稀な疾患ではなく、難病でもなくなってきています。しかしながら、生活習慣病に比べればまだまだ稀な疾患と言わざるを得ませんし、診療も難しいところがあります。IBDの病因は未だ不明であり、病態はわかりつつも、根治的療法が確立していないことから、治療にあたっては医師の知識や経験が重要です。また、病因・病態についても、個々の研究テーマを追求するだけでなく、情報の共有化を行うことも必要です。

日本炎症性腸疾患研究会(JSIBD)は、2009年4月にIBD領域における初めての全国規模の研究会として発足しました。日比紀文前理事長の元、主な事業としては学術集会の開催、CCFAやECCOへ参加する若手医師への助成などを行ってきました。2014年7月1日から、日比紀文前理事長から理事長を引き継ぐに当たり、その重責を実感しております。JSIBDは日本のIBD臨床および研究の発展に貢献してきました。また、この間、日中韓を中心にアジア地域でのIBD診療の向上と研究の発展を目的としてAsian Organization of Crohn’s & Colitis (AOCC) が発足しました。JSIBDを基盤として、CCFAやECCOとともに国際的な土俵にアジア各国が上がっていく土台が築かれたと思います。

今後のJSIBDはそのベースとなる国内の診療、研究レベルの向上を目指して活動していきたいと考えます。特に若手医師の教育の場、研究交流の場が日本には少ないと思いますので、若手医師を対象としたセミナーを積極的に行い、IBD診療に携わる若手医師のリクルートと育成に成果を上げていこうと考えています。JSIBDは、2016年1月1日に学会化を果たし、日本炎症性腸疾患学会となりました。各委員会も事業活動の一躍を担ってまいりました。まだまだ未完成な部分も多いと思いますが、皆様方のご協力の元、JSIBDをより良い組織に発展させて行きたいと思います。

IBDの病因、病態、治療に取り組んでいる、特に若手の研究者や臨床医に対して、研究助成や最先端の情報提供の機会を与えることを目的として、最終的にはIBD患者のQOL向上に寄与する活動を継続いていきたいと考えております。是非、多くの方々の参画を希望します。